大平しおり「リリーベリー イチゴショートのない洋菓子店」感想

星月光です。

大平しおり氏の「リリーベリー イチゴショートのない洋菓子店」を読みました。

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あらすじ

「みなさんには、ケーキのように愛おしい宝物はありますか?」

―大切な想いが込められたものには、必ず他人を魅了する力があるといいます。女子大生・中屋明海が訪れた噂の洋菓子店「リリーベリー」は不思議な店でした。一年間限定開店、店に置かれるケーキは一日一種類のみ、そして、スイーツの主役であるイチゴショートがないこと。そんな店に疑問を抱く明海でしたが、ある事件をきっかけに、問題の店のパティシエ兼青年店長・竹下望と一緒に働くことになってしまい…!?一軒の洋菓子店に纏わる、愛おしい物語。

amazonより引用

全体の感想

上記のあらすじに「ある事件」とあるため、日常ミステリー系なのかとなんとなく思っていましたがそんなことはなかったです。どちらかというとラブコメディ。

恋愛要素はありますが甘すぎず、さっくりした感じの読みやすい作品でした。

メインキャラだけでなく脇役たちも個性的なため、登場人物を覚えやすいです。「この人誰だっけ?」ってならない。

一番好きなのは阿部川です。そんな書き間違いする? 「地球の半分は夜だ!」ってセリフが好き。

洋菓子店が舞台なのでケーキやお菓子がたくさん登場しますが、肉が大好きな主人公の一人称で進むためケーキより肉が食べたくなります。が、これは私が甘いものをそんなに好きじゃないせいかもしれません。

表紙の二人

表紙はかわいいイラストですが、本編の二人の印象とは少し異なります。

そして序盤を少し読み進めたところで「これは主人公の恋は叶わないんだろうなあ」と察してしまいました。

なぜなら表紙の男性はあきらかに和志ではないので……。

かといって竹下っぽいか? と言われるとそうでもないんですが。でもイラスト自体はかわいいと思います。

主人公と友人の恋の行方

主人公・明海の恋愛感情は和志から竹下へ移り変わります。

明海の友人・杏菜は宮舘に恋をします。

私は読んでいてそのどちらにも気づきませんでした!!

明海視点で物語が進むため、後者については明海が気づかなかっただけかもしれません。

が、明海はいつ和志への想いを断ち切り、竹下に好感を抱いたのかが分かりませんでした。物理的な距離があると恋愛感情を維持しづらいということでしょうか?

これは私が「恋愛フラグに気がつかなすぎ」「恋愛ものへの共感性が終わってる」と方々から言われるせいな気もします。どう思います?

和志は明海のことどう思っていたんだろうか。

まとめ

登場人物それぞれが個性的な、さくっと読めるラブコメです。

最後の最後でタイトルの意味が分かります。