10/29 「黎明へ至る青」23話

【脚本】ありのまま

どうも星月光です。

部屋を片付けていたら、シナセンの作家集団の即興課題で書いたペラ5枚分の短い脚本が出てきました。

せっかくなので掲載します。

課題は「嘘」です。

が、テーマからは脱線しているうえに変な話です。

 

ありのまま

〇スーツ店・店内

赤松小夜(21)、パンツスーツの棚を見ている。

そこへ近づく女性店員(30)。

店員「よろしければお伺いします」

小夜、スーツ一式を持ち店員へ向く。

小夜「試着してもいいですか?」

店員「ええ、あちらへどうぞ」

試着室を手で示す店員。

小夜、軽く頭を下げそちらへ向かう。

 

〇同・試着コーナー

一つだけカーテンが閉まっている。

 

〇同・試着室内

スーツを着た小夜、鏡の前に立っている。

小夜「似合わないなぁ」

頬をかき、ジャケットを脱ぐ小夜。

 

〇同・試着コーナー

カーテンを開ける小夜。近づく店員。

小夜「似合ってないんでやめときます」

店員「ちゃんとお化粧をされればお似合いになりますよ」

小夜「肌弱いんで」

店員「大変ですね、でもマナーですから。パンツがお嫌でしたらスカートにされます?」

小夜「いやわたし、駅までチャリなんで」

店員「でも面接官のウケが違ってきますよ」

小夜「漫才師じゃないんでウケは別に」

店員「社会人マナーは最初は大変でしょうが、すぐに慣れ……」

小夜「(遮り)ありのままじゃ生きていけないってことですね」

スーツを店員に押し付け、去る小夜。

 

〇公園

小夜、ベンチに腰掛け缶ジュースを飲んでいる。

小夜「汚れた真実より美しい虚像か。そりゃそうだ」

ジュースを飲み干す小夜。

小夜「ったく、ウケるだのウケないだの……いや待てよ。これだっ!」

立ち上がる小夜。缶が足元に転がる。

 

〇劇場内

派手なスーツでステージに立つ小夜。

小夜「はいどうもありがとうございました!」

観客席が沸き、拍手が起こる。

(完)

 

後書き

これを書いたのはけっこう前なので、そもそも書いたことすら忘れていました。

というか漫才師も化粧はすると思うんですが、「漫才師じゃないんで~」のセリフを思いついてそっちに脱線したんだろうなあ……ということが容易に想像がつきますね。

今だったら試着室内のくだりは丸々カットし、劇場の外観を入れると思います。

文章
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